進行・とーまれ!

夫さまは5年生存率30%の「特発性間質性肺炎」。病気とのお付き合いを記録します。

思いだしながら少しずつ⑤

ここも亡くなる2日前のこと。前回の続きです。

記憶が混ざっていますが、1日はとっても長かったような気がします。

永遠の桃花~三生三世

netflixを息子が夫さまのために契約してくれていました。テレビっ子の夫さまは、恐怖ものが好きで、吸血鬼とかの映画をよく見ていました。それが、いつからか、私の好きそうなアニメや中国ドラマをセットして待っているようになっていました。二人でみていたのは永遠の桃花~三生三世。一緒にごはんを食べるときつけてくれていました。

夫そっちのけで、テレビみながら食べていました。わたしは過集中というか、テレビやアニメなど見始めるとほんとに何も聞こえなくなるぐらい入り込んでしまいます。

このドラマ、ものすごーいラブロマンスですよね。何度生まれ変わっても同じ人を愛するという。しかも死んでよみがえる。

死はまだまだ先と思っていて、二人の時間をぜーんぜん大事にしていませんでした。夫さまはどうだったのでしょう。

マッサージを痛がる

ドラマ完結のあと、弱虫ペダルを一緒に見ていました。このころはほとんど話をしなくなっていて、だまってテレビを見るだけ。苦しくて話す気にならなかったのでしょう。

でもこの時期、クイズ番組とかを見て声出して答えているときあるんです。訪問看護の方やお客さんがきたときも話していました。もともとそういうところがあり、またいつものわがまま夫と思い、普段私に話そうとしないことに不満がありました。でも力を使い果たしていたってことですよね。好きなこと、どうしても必要なこと以外は。なんてわかりにくいんでしょう。でも結局わたしは分かっていませんでした。わがまま自己中は、わたしでした。(涙)

それでも、病人そっちのけでテレビに夢中で負い目を感じ、テレビを見ながら肩甲骨や首周りをマッサージするようになりました。目はテレビに行っているんですが、いつも気持ちいいと言っていました。それがこの日は痛いっていうんです。このときは足をマッサージしました。

金曜のリハビリのときも痛いと言っていました。とても丁寧に施術をしてくださる方で、いつも気持ちいいと言っていたのにどうしたのかなと思っていました。

今思うと、もう、肺は働くのが終わりに近づいていたのでしょうね。

発熱

10時ごろから38度5分くらい。熱が出ると急性増悪を疑うので心配になり、医師に電話をしました。前日血液検査をしていました。その結果は炎症反応もなく特に悪いことは起きていないので脱水ではないかと言われました。言われてみれば前日大量の排出物がありました。脱水にもなるでしょう。小刻みに水分をとり、あちこち冷やすと少し下がってきました。

訪問記録

午後に看護師さんが来ました。いつも丁寧に胸の音を聴いてくれます。特にわたしたちには言ってなかったように思うのですが、訪問記録に「肺音がほとんど聞こえない」と。

いままでもそういうときがありました。

でもリハビリをすると聞こえるようになりました。

シャワーにはいると少し楽になりました。

看護師もそれを知っていたからか、特に驚くではなく、この日はシャワーをどうするか夫に確認し体をマッサージしてくれました。

息子が帰省

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dendoktoorによるPixabayからの画像

コロナを心配し、息子はしばらく帰省していませんでした。お盆をずらし、三密避けバイクで夜に到着。

すぐに夫さまと話しましたが、夫さまなんとなく上の空で、息子が悲しそうにしていて気になっていました。何がって息子のことを。

わだかまりは早めにとるにこしたことはない。

わたしはいつも夫のことではないんです。食事も夫が寂しいかなと寝ている部屋の近くにテーブルをずらしましたが、子どもを一人で食べさせるのはどうかと思い、子どもと食べ、子どもが食べ終わりいなくなったら夫のところに行っていました。二十歳すぎているんですが、子どもが気になっていました。緊急事態ともいえる状態だったのに、ずっとこんな感じです。

それに、何年も前から帰宅すると部屋でテレビを見て出てこず、家族の会話を聞こうとしない、参加しない夫にこれまた不満があったのです。

不満は貯めずにゆっくり話し合っておくことが大切なんでしょうね。元気なうちに。