進行・とーまれ!

夫さまは5年生存率30%の「特発性間質性肺炎」。病気とのお付き合いを記録します。

いきなりスムーズな連携に

5月の通院での展開

どうして急にスムーズに進んだんでしょう

診察日に症状が強く出ていた

症状は少ないにこしたことないのですが

実際に具合の悪いところを医師に診せないと納得してもらえず

経過観察で終らせる方向になるのかと。

(単に、患者・夫のいうことが信用できなかっただけかも) 

4月の診察日も、車いすを使用していました。

待合いで長時間座っていることができずわたしのひざまくらで横になるくらいの辛さでした。

でも看護師に助けを求めていないので、こちらの状態をどこまで把握できていたか。

以前、ブログに書きましたが

4月の通院日に、診察のとき、夫さまが、酸素圧縮機を使っても苦しいことが多いと伝えましたが聞き流され

わたしが、今後の不安や見通しを聞いても聞き流されました。

今回は、先月よりもっと苦しそうでした。

サポートセンター

5月の通院日に、わたしがサポートセンターに相談に行ったときの様子です。

使える支援ありました - 進行・とーまれ!

↑ こちらに書きましたが、

障害者福祉支援法により居宅介護が使えること、

訪問医療、訪問介護は通常の医療なので使えることを教えていただき、

こういうサービスを使うには、事業所に問い合わせるとよいと教えてくれました。

申請書の書き方も教えてくれると。

(地域によって地域生活相談室とか、相談支援事業所とか名称は違うようです)

そのとき教えていただいた事業所は見覚えがあるところでした。

ここなの?

そう思ったのは、子どもの発達障害の件で行ったことがあったからです。

あ~「障害者」が相談に行くところなのか

子どもも障害者に入っていたのかぁ・・・

夫も障害者になっていたのかぁ・・・

障害者って枠組みにとっても違和感をもちました。

看護師の聞き取りと診察

わたしがサポートセンターで時間がかかっている間に

看護師からの聞き取りが終っていました。

そのとき、話しかけていいのかというくらい息が苦しそうだったようです。

予約をしていても順番はこないので1時間くらいのところでもう限界になり、

順番がくるまでベッドで休ませてもらいました。

看護師さんありがとう - 進行・とーまれ!

そして、診察をした結果、酸素の機械を変更するために検査入院することになりました。

外来看護師とわたしの話しで

訪問診療で最後まで家で看ると頑張る方もいるけれど

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Larisa KoshkinaによるPixabayからの画像

療養型の病院で最後を迎える人が多いということでした。

この入院中は、今後のことを話しあう機会になるのでと病棟の看護師に伝えておいてくれるとのことでした。

 

入院後

夫さま、看護師に

「ずっと病院にいたほうが楽? 」ときかれ「家がいい」と答えたそうです。

コロナ対応で面会はできないのですが、今後の生活についての相談をしたいと呼んでくれ、今後について看護師と話すことができました。

外来から申し送りがあったのがわかります。

訪問診療について、医師からそういう話しはでていないことを伝えると、看護師が医師にきいておきますねと。

これで、どのように医師に訪問診療をもちかけるかという難題もクリアです。

そして、もっと具体的に教えてくれるからと、呼吸器科の担当医療ソーシャルワーカーと相談できるよう予約をとってくれました。

予約ができることも知りませんでした。

こうして、自力で相談に行こうとしていた申請は、SWが当然のように引き受けてくれ

訪問診療、訪問看護、呼吸リハビリも受けれるように手配し、ケースカンファを開いて顔合わせをすることになりました。

こういうタイミングだったというのもあり、

わたしが相談しても、やろうとしてもできなかったことが一気に進みました。

支援の連携

医師からの指示で支援が進むことが多いと想像します。

今回、待合室で動脈血酸素飽和度(SpO2)の値が下がり、看護師に対応してもらい、不調の証人になっていただいところがあり、担当した看護師の力量から医師に状況が伝わり支援に進めたと私は思います。 

訪問診療

訪問診療を受けるには、医師から通院が難しく訪問診療の指示? が必要です。

夫様の場合、今までの医師の対応を考えると、訪問診療が必要という処方をするとは思えませんでした。

呼吸リハビリ

この前の診察のとき、呼吸リハビリについて医師にきいてみました。

以前の入院のとき夫さまは、呼吸リハビリをしてもらい、楽になったと言っていたので受けることはできるのだろうかと。

医師は、効果は限定的ですねと一言優しく流され終了でした。

入院中の今は、病棟では毎日呼吸リハビリの若いお兄ちゃんが来てくれています。

夫は、楽になる、深呼吸ができると言っています。

なにしろ、肺のどの部分が引っ付いた感じがするとか、動かないとか細かく教えてくれるです。良いも悪いもよく教えてくれます。

常備薬

4月の診察で、耳鼻科の処方箋を見せて、通うのがたいへんなので、こちらでだしてもらう方法はないのか相談しました。

鼻はみないとわからないからねと濁されておしまいでした。

それが入院中、特にお願いしなかったのですが出しておきますねと。

入院は、隣接する系列病院で、こちらに耳鼻科があるせいかもしれません。

処方は抗生剤と痰きりの効果があるものなので珍しい薬ではありません。

どういう事情があるかはわかりませんが、通院のときのなんでも聞き流す言動からは、たいへんさに耳を傾ける気配はありませんでしたが、病棟はなんて過ごしやすいんでしょう。

個人の相談ではできなかった

医師にも、サポートセンターにも、どれもこれも、個人で相談した場合、実行に移すのはわたしで、相談し続け、聞き流され続け、対象外と言われ続け、調べ続け、また相談という無限ループです。

並行して夫にできることをしていく必要があります。

病状が進む中、昼間の見守りをどこに頼むか具体的に考える時期にきていました。

この生活で、夫にとって最善なのかという心配もありました。

今は、気になること、医師にききたいことはないかと声をかけてもらえます。

ほんとにありがたい。

連携、それぞれの役割が違うから必要になる

いままで数々かかったいろいろな科の医師に対して

感謝している方と今後あまり関わりたくない方のどちらもいます。

通常は、特に期待していないので、聞き流されても不信とまではいかず、やっぱりなぁという諦めに近い感情です。

今回の件で少し違う印象をもちました。

医師は処方を決め、処方の責任を取る人

看護師は医師とのつなぎも含め、すべてをつなぎ、すべてを支える人

ソーシャルワーカーは現実的な支えを受けれるよう段取りつける人

と思ったのです。

役割が違うのですね。

だからこそ連携があると大きな力を発揮するのかと。

役割以外のことを期待したり求めると、不満、不信につながるのかな。

こういうのって暗黙の了解なんでしょうか。

わたしは今まで区別がついていなかったなぁ。

たとえば医師の中には3つの役割のほとんどをこなす方もいて、それは特別、稀有なんでしょうが、

でも、信頼できる方って、こなさなくても、自分の役割以外の必要性を理解している人、繋ごうとしてくれる人。

患者のこの先を考える人

・・・ってことは患者自身のことを考えている方。 

気管挿管どうする?

いままでの酸素濃縮器は間欠タイプで吸わないと流れてこないものだったのが

常時流れてくるのに変わります。

それだけで楽になっています。

入院中、急なときに気管挿管をするかどうか医師から説明と確認がありました。

とても気を使って話してくれました。

わたしたちはずっと以前から、お互い延命治療をしないこと、病状は包み隠さず話すことを決めています。

それでも、医師からの話しを一緒にきいたとき、夫さまにどうするのかすぐに質問できませんでした。

しばらくしてどう思ったかをきくと

気管挿管はしない、そして安楽死したいとはっきり言っていました。

気管挿管安楽死は別次元

と冷たく答えた私です。

私が質問するまで考えを言わなかったのは、彼なりに考えていたのだと思います。

緩和ケア 

緩和ケアとは、心身の苦痛をやわらげ、治療と並行して行うQOL(生活の質)を高めるケア。

生活の質をなんとか保ちたいです。

終末期について、以前、下書きにまとめたままなのをみつけました。

日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 第 21 巻 第 2 号からの抜粋です。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsrcr/21/2/21_106/_pdf/-char/ja

IPF 患者にとって,肺活量が予測値の 55%を下回ると,健康関連 QOL は高度に障害され,その時点からの生命予後は 9 ヵ月ときわめて予後不良であることが判明した.

 

努力性肺活量が 55%未満の群においては薬物治療効果が期待できなかったと報告されている.

 

終末期のおのおのの場面において,推奨される医療介入に関しては全くといっていいほどエビデンスが見当たらない.また,本稿では言及していないが,間質性肺炎の終末期医療として,ステロイドなどの薬物療法,酸素療法,リハビリテーションなどの治療介入についても位置づけが定かでない.終末期におけるこれらの治療効果判定には生命予後の延長よりもQOL の改善がより重要になってくるのかも知れない

2011年10月の学会誌です。

10年近く経つと難病とはいえ少しは変化があるでしょうか?

夫さまの予測肺活量は2月の時点で31.6%

漢方医から、動脈血酸素飽和度(SpO2)の値、圧縮酸素の必要量から考えると、肺活量を正しく測れていない可能性があると言われました。

(現在安静時の酸素1リットル、動くときが3リットル)

とはいえ、2月の時点で55%切っている確率は高いかなと思います。

そうだとすると、2月から9か月として11月くらいには何が起きても不思議はないということになるのでしょうか。

でも、この「9か月」は中央値ですので、もっと短い人も長い人もいるってこと。

炎症のスピードが落ちてきているので、ここからもう少し維持できないかと希望をもっています。 

QOLを上げるのにいろんな方が助けてくださる(涙)

感謝!

毒舌戻ってきた

パルスオキシメーターの値を詰所でも見ることができます。

食事時間になると何度も看護師が走ってくるそうです。

食事のとき値が下がっていると。

いままで食べるのが苦しそうだったことに納得です。

今、食事の前に酸素量を3にしています。

この前、食事で出てくる麺がどーのこーのと文句を言っていました。

あーあ、めんどうな人

少し元気が出ているってことみたいです(笑)

わたしは、人に作ってもらったもの、特に大勢に供食しているものは、

極端な味付けにはなっていないと思います。

ここは、以前わたしも入院したことがある病院なので、なおさらそう思っています。

「イメージと違おうかなんだろうがそれなりにおいしいと思う」と言うと

静かにきいていました。

夫さまはわたしの言葉をどう感じたのでしょう。

日々進行していくので、また苦しくなってくるでしょう。

今、ほんの少し一息つけていることを喜びたいと思います。